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2023年11月16日

浜松市美術館で「みほとけのキセII」に行ってきました

現在、浜松市美術館にて 
「みほとけのキセキⅡ ー遠州・三河のしられざる祈りー」
 が
12月3日(日)まで開催中です。

浜松市美術館で「みほとけのキセII」に行ってきました




(▼浜松市ホームページより)
浜松市美術館では、令和2年3月から4月にかけて、企画展「みほとけのキセキ⁻遠州・三河の寺宝展⁻」(以下「みほとけ展」)を開催しました。
みほとけ展では、浜名湖を中心とした遠州・三河地方に点在する寺院に残る平安・鎌倉・南北朝時代制作の仏像を一堂に展示しました。
国指定重要文化財の10躯や寺外初公開の7躯を含む地域を代表する諸仏を展示したこと、遠州・三河という現在の行政区分の垣根を超えた2地域に着目した初の仏像展であったことから、28日間で23,000人を超える方々にご来館頂きました。
今回の企画展「みほとけのキセキⅡ⁻遠州・三河のしられざる祈り⁻」は、みほとけ展の続編に位置付け、通常非公開・寺外初公開の作例、近年の調査でその価値が見出された作例を紹介する他、前回展では紹介できなかった地域、時代の仏像も取り上げます。
遠州・三河の「しられざる作例」の存在を再確認しながら、改めて遠州・三河に根付いた仏教文化の価値や魅力に迫ります。




浜松市からは北区・浜北区の魔訶耶寺、東林寺、宝林寺、長福寺、林慶寺、岩水寺から貴重な仏像が出陳されています。




浜松市美術館で「みほとけのキセII」に行ってきました
こちらは北区三ヶ日町にある魔訶耶寺蔵の愛染明王坐像(鎌倉時代)です。
高さは約6cmの小さいお姿ながら、この細かい彫刻、そしてこの怒りの表情と目力がすごいです。




浜松市美術館で「みほとけのキセII」に行ってきました
こちらは北区細江町・初山宝林寺蔵の持国天立像(江戸時代)です。四天王立像として他3体も出陳されています。
異国風でとても華やかに感じます。
衣が風になびいている様を木で作っているところにも素晴らしさを感じました。

湖西市の応賀寺からも四天王立像が出陳されていますが、雰囲気がまったく違うので比較しても面白いです。








今回の展示で初めて知ったのですが、頭と体を一材から彫り出した一木造りで、背中から内部が大きく刳り抜かれている作例があるということ。
背刳り(せぐり)というらしいですが、背中にまわってびっくりしました。

浜松市美術館で「みほとけのキセII」に行ってきました

浜松市美術館で「みほとけのキセII」に行ってきました
▲月光菩薩立像 西楽寺(袋井市)蔵 平安時代




「ワイルドだろぉ~?」とどこからか聞こえてきそうな内部の荒々しさと表のギャップがすごいです。

東林寺蔵の天王立像も同じ背刳りが施されています。









浜松市美術館で「みほとけのキセII」に行ってきました
浜松市美術館で「みほとけのキセII」に行ってきました
▲千手観音像 定光寺・旧蓮華寺(磐田市)蔵 平安時代


今回の展示で何がすごいかっていうと、こんなに間近で、ぐるっと見ることができる通常非公開の仏像があるということ。





浜松市美術館で「みほとけのキセII」に行ってきました
浜松市美術館で「みほとけのキセII」に行ってきました
▲阿弥陀如来坐像 岩水寺(浜松市浜北区)蔵 平安時代


公開していても寺外では見られる機会はまずないと思います。

浅い衣の線や螺髪までしっかり見れますよ。






遠州地域は、実は奈良・平安が開創と伝わる古刹が多くあるんですね。

貴重な文化財は地域と寺院の努力があって今に至り、それをどう後世に残していくか、生かしていくか、ということを考える機会にもなりました。





個人的には、ぜひ続けて地域の知られざる貴重な文化財を取り上げてもらい、知らずに朽ちていくことがなくなるよう、このテーマで毎年続けてほしいなと思ってしまいますね。






みほとけとの一期一会、今回の出陳を一堂にご覧になる機会は二度とないと思いますので、ぜひお出かけください。




各古刹めぐりもおすすめいたします。





浜松市 「みほとけのキセキⅡ ー遠州・三河のしられざる祈りー」
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/artmuse/tenrankai/mihotoke2.html






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