2024年10月06日
文化財庭園を守り伝える研修が行われていました
細江町気賀の長楽寺さんに『文化財庭園保存技術者協議会』の皆さんが研修にお越しになっているとのことで、
お邪魔してきました。
文化財庭園を後世に保存継承するための技術を次世代の技術者に伝承し、伝えていくための活動をされている方々で
北海道から九州まで、全国各地の職人さんたちが集い、実地技能研修を行っていました。
ワタシもヘルメットをお借りして、研修の様子を見学させていただきました。
高所の木に登り、ぶら下がるように枝を払っていくダイナミックな作業にも驚きましたが、
これだけ大人数でも道具がきちっと整理整頓されていたり、
庭園の作られた意図や、石1つ1つの見え方などをきめ細かく意識して作業されてることが印象的でした。
先月末にお邪魔した時(上の写真)とは、まるで別のお庭みたいに・・・
大きな木が間引かれ、石組たちがこちらに顔を向けてくれていました。
特に、かつては客殿上段の間からも見えていたはずの本堂跡裏の大岩も
※長楽寺の山号「光岩山」のもとになった岩。
見えるようになっていて、かつての庭の姿を取り戻したような雰囲気です。
長楽寺の庭園は小堀遠州作とされ、石組みが特徴的な回遊式庭園です。
満天星(ドウダン)が数多く植えられており、春には小さな花が一面に咲き、
秋には真っ赤に染まり、庭園全体が赤くなります。
歩ける文化財庭園なので、四季を通じて散策することができます。
今回の研修をつうじ、長楽寺庭園の魅力が後世まで伝承されていくかと思うと、感慨深いものがあります。
多くの職人さんたちの手によって、スッキリと生まれ変わった庭園。
今までお越しになった方も、今までの雰囲気との違いに驚かれると思いますので
ぜひ、文化財やそれを守り伝える方たちの想いに触れに
長楽寺さんへお出かけしてみてはいかがでしょう?
今回、突然の取材に快く応じてくださいました
『選定保存技術保存団体 文化財庭園保存技術者協議会』の皆様に、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
◎光岩山 長楽寺
住所:浜松市浜名区細江町気賀7953−1
Posted by 浜名子 at 13:02
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